2014年4月19日(土)に沖縄コンベンションセンター(沖縄県宜野湾市)にて,第26回日本ハンドセラピィ学会学術集会を無事に開催することが出来ました.ひとえに本学会理事,会員,そしてご参加いただきました皆様のお蔭だと感謝申し上げます.  

 特別講演では,平田 仁先生(名古屋大学大学院運動形態外科学手外科教授),信田 進吾先生(東北労災病院整形外科部長)より,末梢神経障害に携わるセラピストの構え方を示唆して頂き,今後の臨床に大いに参考になりました.今後とも,当学会へのご指導をお願いいたします.  

 本学術集会のテーマでもあります「末梢神経障害の保存療法」と題しましたシンポジウムでは,病態に即したセラピィにつきまして3名の演者が発表し討論が行われました.今後,末梢神経障害の保存療法としてのセラピィにつきまして,皆様方に検証を積み重ねて頂き,適応を明確にし,安定した結果が出せるようにして頂きたいと願います.  

 一般演題では,活発な質疑応答がなされたことを嬉しく思います.しかしながら,ポスター会場では2発表が同時進行であったため,聞き取りにくかった,会場に入りきれなかったという報告もあり,今後の運営の課題とさせて頂きます.  

 表彰式では,最優秀賞に長南行浩先生(札幌徳洲会病院整形外科外傷センター)を,優秀賞に横山哲之先生(富山大学附属病院)を表彰させて頂きました.手指屈筋腱の後療法,手根管症候群に対するスプリント療法がまた一歩前進されたものと思います.今後の臨床報告をご期待いたします.  

 

 次回の第27回本学術集会は,阿部薫学術集会会長(慶應義塾大学病院)のもと以下の内容で開催されます.

◇開催日:2015年4月18日(土)19日(日)

◇開催地:日本教育会館(東京都千代田区)

◇テーマ:『効果的なハンドセラピィを考える~脳機能の観点から~Human Learning & Effective Hand therapy』

多くの方々のご参加をご期待いたします.  

 最後に,1年余り学術集会の運営に携わって頂きました多くの実行委員,運営委員の方々には感謝に絶えません.

「いちゃりばちょ~で~」,この一言に尽きます.

 
 

 

2014年4月吉日
第26回日本ハンドセラピィ学会学術集会会長
阿部 幸一郎
(東京手の外科・スポーツ医学研究所)

 

 

 
 

 
 

 

 阿部幸一郎会長のもと,沖縄での第26回日本ハンドセラピイ学会が盛会裡に終了しましたこと,誠におめでとうございます.阿部会長をはじめ主催者の皆さん,会員の皆さんに心からお慶び申し上げます.

 私は午前の部しか会場におれなかったのですが,阿部会長からの依頼がありましたので,学会参加の感想を述べさせてもらいます.  

 本学会の抄録集が届いた時,阿部会長の思いが末梢神経障害の保存的治療へのセラピストの介入であり,その思いが「燈火」であっても燃え続け,手に障害を持つ患者に福音をもたらすものとなって欲しいという挨拶文に感銘を受けました.  

 学会当日は日手会のメイン会場でもあった沖縄コンベンションセンターの劇場棟で,末梢神経に関する2題の特別講演とシンポジウム「末梢神経障害の保存療法」を聴講させてもらいました.胸郭出口症候群は手外科医があまり扱わない疾患ですが,病態は局所的な要因だけでなくpsychosomatic factorがからんでいることも少なくないようです.このことも含めてセラピストが保存療法に習熟されることを期待しています.末梢神経障害のなかで,絞扼神経障害の保存的治療としては,手根管症候群の場合は,スプリントが一定の効果があることは知られていますが,tendon gliding exercise やnerve gliding exerciseが有効な例があることはまだ十分に認識されていないと思われます.肘部管症候群の場合は効果的な保存療法はないように思っていましたが,これにもnerve gliding exerciseが有効であることが報告されました.絞扼神経障害が保存療法で改善すれば患者さんにとってはハッピーなことです.nerve gliding exerciseについては,私自身も認識不足でしたので,今後,早期例や保存的治療を希望する患者さん,さらに術後,症状の改善が今一つの患者さんには,セラピストにお願いして行こうと考えています. 末梢神経障害に対する保存療法を普及させるためには,保存療法が有効であることの実証が多くのセラピストによってなされることが必要ですし,有効であることの根拠,理論付けが必要です.「燈火」を絶やさないためにもセラピストの活躍を期待しています.  

 私は途中退席しましたために,午後の演題や懇親会に参加出来なかったことが残念です.この学会では初めての試みとして,家族の同伴が推奨されていました.沖縄という環境があってのことでしょうが,懇親会も盛り上がったのではないかと思います.今後もセラピストの皆さんが手外科医と共に手を煩う患者さんのために活躍されますことを祈念しています.

 

 

 
 

第26回日本ハンドセラピィ学会学術集会事務局

東京手の外科・スポーツ医学研究所  ハンドセラピィ室 青島浩司  

E-mail: 26th-jhts@hakutokai.jp